プラズモイドの複数衛星による観測

*家田 章正[1], Donald H Fairfield[2]
James A Slavin[2], 向井 利典[1], 斎藤 義文[1]
長井 嗣信[3]

宇宙科学研究所[1]
NASA/GSFC[2]
東京工業大学[3]

Two spacecraft observations of plasmoid/TCR propagation in the magnetotail

*Akimasa Ieda[1] ,Donald H Fairfield [2],James A Slavin [2]
Toshifumi Mukai [1],Yoshifumi Saito [1]
Tsugunobu Nagai [3]
ISAS[1]
NASA/GSFC[2]
TITECH[3]

The downtail velocities of plasmoids/traveling compression regions (TCRs) were estimated from the time delay of their arrival at two spacecraft at different distances down the tail. We identified 25 plasmoids/TCRs from September 1993 to June 2000 by requiring that Geotail and either IMP8 or Wind simultaneously observed plasmoids/TCRs. The average plasmoid/TCR velocities were 400 km/s at 30 Re down the tail and 800 km/s at 100 Re. This result supports the previous finding that plasmoids accelerate inside 80 Re down the tail.

磁気圏尾部プラズモイドの進行速度を、二つの衛星への 到達時間差から求めた。 二つの衛星により観測された プラズモイド/traveling compression region (TCR) を 1993年9月から2000年6月までの期間より、25例同定した。 衛星の一つはGeotailであり、もう一つは IMP8 または Wind である。 求められた平均速度は、地球から尾部方向へ 30 Re の地点では 400 km/s であり、100 Re では 800 km/s であった。 この結果は、近尾部でのプラズモイドの加速を意味しており、 Geotail 衛星による過去の統計結果を支持する。 さらに、Geotail 衛星が TCR ではなくプラズモイドを観測した 例について、到達時間差により求めた速度を、Geotail 衛星搭載の プラズマ計測器により求められた速度と比較した。 両者の差は、ほとんどの例について、200 km/s 以内であったが、 ポストプラズモイドのプラズマ流は、両者より高速であることが 見出された。