有限な磁気中性線にともなうリコネクションジェットの成長過程

*Jun-ya Nakabayashi[1]

Institute of Space and Astronautical Science[1]

Growth processes of reconnection jets accompanied with finite neutral lines

*Jun-ya Nakabayashi[1]
Institute of Space and Astronautical Science[1]

Magnetic reconnection process plays an important role in the release of stored magnetic energy and the particle acceleration in the Magnetotail. We carried out a three dimensional electromagnetic hybrid simulation to understand growth processes of reconnection jets accompanied with finite neutral lines. To realize a spontaneous magnetic reconnection, we added a localized anomalous resistivity to the neutral sheet of the initial Harris solution and the diffusion region has finite length on y-direction. Three dimensional effects were not prominent in the initial phase, and became remarkable as reconnection advance. We will discuss the development and mechanism of the reconnection jets.

リコネクションは地球磁気圏近尾部において、ローブに蓄えられた 磁場のエネルギーを解放しプラズマを加速する役割を果している。 その結果生じるリコネクションジェットは、プラズモイドやBBFを 形成してゆく。この過程において磁力線の継ぎ換えを行なっている 拡散領域は朝夕方向に延びる磁気中性線を形成しているが、その長 さは当然のことながら有限であり、その効果を考えるためには空間 3次元の取り扱いが必要となる。 有限な磁気中性線にともなうリコネクションジェットの成長過程を 追うために、3次元ハイブリッドコードを用いてシミュレーション を行なった。初期条件としてはZ方向にHarris平衡解を仮定し、そ の磁気中性面にX-Z面内では局在化されY方向に有限の長さを持つ領 域に異常抵抗を与えた。 初期段階では3次元性は顕著には現れず異常抵抗を持つ領域では一 様に2次元の場合とほぼ同様の時間発展を示した。しかしローブ磁 場の継ぎ換えを行う段階に入ると拡散領域における再結合率そのも のがY方向の位置に依存し、拡散領域の朝側境界で最も高い値を示 した。そうして形成されたリコネクションジェットの先端は、朝夕 両端でのY方向への運動量の輸送により、Y方向へ拡大しつつも両端 が遅れる弓型の形状を持つ。 本講演ではこのようなリコネクションジェットの成長過程を示すと ともに、その機構について論じる。