磁気俯角0度領域で発生するハイブリッドトゥイーク波の伝播機構の研究
*川北 功治[1], 芳野 赳夫[2], 川上 卓也[1]
福井工業大学大学院[1]
福井工業大学[2]
The study of radiation mechanism of Hybrid tweek wave radiated in the geomagnetic 0 degrees dip range.
*Kohji Kawakita[1]
,Takeo Yoshino [2],Takuya Kawakami [1]
Graduate school of Fukui University of Technology[1]
Fukui University of Technology[2]
Hybrid tweek wave radiated by the lightning is the long propagation
natural radio wave which propagate in the 0 order mode of tweek
to VLF range, which can not explained as the terrestrial wave-guide
mode. In so far my research, we have considered that Hybrid tweek
wave is frequently radiated in the geomagnetic 0 degrees range
and that Hybrid tweek wave is affected by the geomagnetic field.
In this presentation, we studied the radiation occurence of Hybrid
tweek wave depending on the geomagnetic activity by using the
data of numerical correlation results between the estimated distance
and source position supposed the location of the nimbus groups
given by the data of GMS-5. And further, we study the radiation
mechanism of Hybrid tweek wave by using the reflection cofficients
data between the sea and below the ionosphere.
近年、コンピュータの高速化が進んだ結果、これらを用いることにより、受信されたVLFデータを高速フーリエ変換し、直接リアルタイムで
トゥイーク空電等の自然電磁波をFFT画像化できるようになり、様々な解析が可能となった。そこで我が研究室では、導波管モード伝播の決定周波数において、0次モードまで長距離伝播可能なトゥイーク波に着目し、その伝播機構の解明を開始した。
今までの研究において、0次モードトゥイーク波は、直達波であるとされていたが、芳野研究室において研究解明が進み、この波は、福井県芦原町から約3000km離れた、磁気俯角0度、磁気偏角0度領域から最も発生する、ELF-VLF雷放電自然電磁波であることが判明した。更に、磁気俯角0度領域内の電離層モデルを考察し、電離層高90km、対象周波数500Hzの波における電離層下面の反射係数を求めたところ、これらの波は、Brewster角(89度以上)以下では、最低でも約0.98の値となり、電力透過係数に換算すると約0.5%以下である。芳野研究室では、このような長距離伝播する0次モードトゥイーク波を、「ハイブリッドトゥイーク波」と名づけた。
今回の発表内容は、地磁気活動とトゥイークの理論曲線から算出された相対推定伝播距離値における発生オカレンスの解析結果を報告する。また電離層下面におけるハイブリッドトゥイーク波の反射係数解析のみならず、異方性化した海表面モデルを用いて、0次モード以下の周波数における電磁波特性を考察することにより、磁気俯角0度領域で発生するハイブリッドトゥイーク波の伝播機構について報告する。