著者名 | Authors | 所属機関名 | 所属機関名(欧文) | |
1 | #佐藤/夏雄 | Sato/Natsuo | 国立極地研究所 | National Institute of Polar Research |
2 | 諸岡/倫子 | Morooka/Ritsuko | 宇宙科学研究所 | Institute of Space and Astronautical Science |
3 | サエムンドソン/ソルステイン | Saemundsson/Thorstein | アイスランド大学 | University of Iceland |
講演予稿:
脈動オーロラの最も基本的な現象論的特徴である、脈動パッチの形状
とその周期性の原因を説明できる発生機構・モデルは今だに謎のままで
ある。共役点での定量的な観測は、その解明に重要な糸口を与えてくれ
る。最近の共役点観測から、1)大部分の脈動パッチの形状・周期とも
に非共役性である事、2)観測例が少ないが、共役性が認められる場合
のパッチのON-OFF位相差は共役点で逆位相である事、などが明らかにな
った。これらの観測事実を説明できる発生機構モデルとして、電離圏の
アクティブな役割の重要性を考慮した、“Turn OFF"モデルを前回の学
会で提案した。このモデルは、脈動オーロラの周期性を支配しているの
は、電離圏の発光層への降下電子を阻止する"OFF"機構が本質的である
とする発生機構である。つまり、"ON"状態が定常(基底)状態であり、
"OFF"状態の生起が脈動オーロラ発生の本質であるとするモデルである
。その阻止する原因として、降下電子のチャージアップ電荷による沿磁
力線電場が降下する電子を反射させると仮定する。この反射状態("OFF
"状態)がある程度の時間が経過すると放電によりその電場が弱まり、
再び、電子降下が増加する状態("ON状態")となる。この"ON"と"OFF"状
態との繰り返しが脈動オーロラの周期に相当するとのモデルである。本
講演ではこのモデルの妥当性の検証を行なう。
abstract:
Recent conjugate observation manifested an asymmetry in the
generation or precipitation mechanism of the particles producing
pulsating auroras. This result suggests that active ionospheric
processes probably play an important role in causing or modifying
pulsating auroras. In order to explain the periodicity of pulsation
aurora we propose here the "Turn-off" model based on the above observational characteristics.
キーワード:
脈動オーロラ、地磁気共役性、降下電子、オーロラ帯
Keywords:
pulsating aurora,conjugacy, electron precipitaion, auroral zone