村田/洋三

可視オーロラとSuperDARNレーダーとで同時観測された準周期的現象の特性

Murata/Yozou

Simultaneous observation of postnoon quasi-periodic visible aurorae and SuperDARN radars








著者名 Authors 所属機関名 所属機関名(欧文)
1 #村田/洋三 Murata/Yozou 山形大学 Yamagata University
2 佐藤/夏雄 Sato/Natsuo 国立極地研究所 National Institute of Polar Research
3 山岸/久雄 Yamagishi/Hisao 国立極地研究所 National Institute of Polar Research
4 行松/彰 Yukimatu/Akira 国立極地研究所 National Institute of Polar Research
5 菊池/雅行 Kikuchi/Masayuki 国立極地研究所 National Institute of Polar Research
6 巻田/和男 Makita/Kazuo 拓殖大学 Takushoku University
7 Yang/Huigen Yang/Huigen 中国極地研究所 Polar Research Institute of China
8 Liu/Ruiyuan Liu/Ruiyuan 中国極地研究所 Polar Research Institute of China

講演予稿:
昼側のオーロラについてはこれまで様々な研究が行われているが、その細かい空間的、時間的発展はまだよくわかっていない。南極中山基地の磁気緯度はcusp/cleft領域付近に位置しており、その地理と地磁気の緯度・経度の関係から、午後側での可視オーロラ観測をすることが可能である。また、昭和基地第二レーダー(Syowa East HF radar)は 中国中山基地上空をカバーしていることから、午後側の時間帯で生起するオーロラ現象の両者の比較観測は興味深い。  1997年8月3日には、昭和第二レーダーが中山基地上空を高時間分解能で観測していた。幸運にもこの日の中山基地は快晴で、地上の全天TVカメラとの同時観測ができ、これまでにない両者の比較研究が可能となった。  初期の解析結果では、この日の12時10分(UT)から13時50分(UT) (MLT = UT + 1.3h)にかけて、HFレーダー及び全天TVカメラにそれぞれ午後側現象に特徴的である時間的/空間的な準周期的な変動現象が出現した。この時の周期は5〜10分の準周期的現象であった。全天TVカメラでは東西にのびたアーク状のオーロラが9回にわたり明滅を繰り返し、その空間的変動においてはmultiple arcやvortexを伴うもの、アーク(またはアークの一部)が低緯度から高緯度へ次々に移っていく姿が確認できた。この時間帯のHFレーダーのエコーにも似たような周期的変動が確認できた。特にドップラー速度の変動は、エコー強度の変動よりも短い周期で、かつ急激に方向が変化していた。なお、この時のIMFのBzは-5〜+5であった。発表ではこのイベントを中心とした詳細な解析結果を報告する。

abstract:
The field of views of Syowa East HF radar covers over Zhongshan Station. Quasi-periodic variations of HF radar echoes with period of 〜5-10 minutes were found at ~12 10 -13 50 (UT) on 3 August 1997. Interestingly quasi-periodic visible aurorae were observed simultaneously with HF radar echoes. One of the most interesting characteristics of visible auroras is quasi-periodic variations in the intensity and/or spatial variation of auroras. We examined in detail the relation between the spatial and temporal variation of quasi-periodic visible aurorae and HF radar echoes.

キーワード:
オーロラ、HFレーダー、SuperDARNレーダー、脈動オーロラ、昭和基地、中山基地、

Keywords:
HF radar, SuperDARN, aurora, cusp, pulsating aurora, Antarctica