分光イメージャーを用いた大気光スペクトルの観測 -I-

*木山 喜隆[1], 東 謙治[2]

新潟大学理学部[1]
新潟大学大学院自然科学研究科[2]

Observation of nightglow spectra using a spectroimager -I-

*Yoshitaka Kiyama[1] ,Kenji Azuma [2]
Niigata University, Faculty of Science[1]
Niigata University,Graduate School of Science and Technology[2]

Using the simple monochrometer of attaching CCD camera only, the atmospheric temperature around the mesopause can be estimated. The observational target is airglow of two kinds of OH (6-2) band (approximately 85 km height) and O2 (0-1) band (approximately 100 km height). Their photo-images were taken simultaneously, and the rotational temperature of each band was calculated. In our announcement, the results of observation are reported.

数個のOHバンド大気光が、それぞれ一定の時間、連続的に、 あるいは、同時に撮像されることによって、それぞれのOHバンド の回転温度が等しいか異なるかが調査される。また、発光層高度 の異なるOH(6-2)バンドとO2(0-1)バンド大気光を同時に撮像し、 各バンドから得られる回転温度を算出し、それぞれの発光層(85 km近傍・100 km近傍)の大気温度を推定する。 この目的のため、われわれは焦点距離25 cmの分光器に背面照 射型CCDカメラを取り付けただけの簡単な装置(分光イメージャー )を制作した。 この装置を用いて天頂方向の夜間大気光を観測した。8月は天候 に恵まれず、ここで報告できる結果は得られなかった。近い将来、 子午面上を分割した各画素上の温度変動を捕らえることにしている。 学会では、9・10月の観測結果とこの装置の問題点を報告する。