INDEX搭載用電子/イオンエネルギー 分析器の開発

*辻田 大輔[1], 田中 宏樹[1], 浅村 和史[1]
平原 聖文[2], 斎藤 義文[1], 向井 和典[1]

宇宙科学研究所[1]
立教大学[2]

Development of the Electron Spectrum Analyzer/ Ion Spectrum Analyzer(ESA/ISA) on board INDEX Satellite

*Daisuke Tsujita[1] ,Hiroki Tanaka [1],Kazushi Asamura [1]
Masafumi Hirahara [2],Yoshifumi Saito [1]
Toshifumi Mukai [1]
Institute of Space and Astronautical Science[1]
Rikkyo University[2]

Ground-based optical measurements revealed typical small spatial scale of auroral arcs is 〜100m.However,the formation process of the small structures still remains unclear because of the lack of observation with sufficiently high time resolution.We are developing electron spectrum analyzer (ESA)/ion spectrum analyzer(ISA)for INDEX satellite .ESA/ISA are toroidal top-hat type electrostatic analyzers with 20ms resolution.We will compare the preliminary results of calibration experiment with numerical simulation.

地上からのオーロラ光学観測によって、オーロラ発光層は〜100m程度の 微細構造をもつことが知られている。ところがこれまでの低軌道衛星に よる観測では軌道速度が高速(〜8km/s)であるため、〜100mの空間 分解能をもつことはそれほど簡単ではなく、オーロラ微細構造の成因は 未だに解明されたとは言えない。またオーロラ微細構造の地上光学観測と その構造に対応する同じ磁力線上での衛星観測が十分な精度をもって 行われたことはほとんどない。そこで、INDEX衛星では、プラズマ粒子 観測と同時に、同じ磁力線上にあるオーロラ微細構造の光学撮像を高時間 分解能で行う。粒子計測器はtroidal-tophat型静電分析器を採用して いる。そのため、姿勢制御によって粒子計測器の視野内に磁力線を捕捉 することで、スピン運動を利用しなくても全ピッチ角を同時観測でき、 高時間分解能(20ms)を得ることができる。我々はINDEX衛星に搭載 される粒子計測器を開発している。この分析器は電子/イオンを 約10eV/qから約12keV/qの範囲で計測することができる。入射口から センサー内に入った荷電粒子は、偏向電極に印加された電圧に応じて エネルギー選別され、検出器であるMCP(Micro Channel Plate)に 入る。MCPのアノードは飛行時間分析法(TOF)を用いて位置検出を行って いる。特性試験では、真空チャンバー内に観測装置をセットし、入射口に 対して空間的に一様にかつ一定エネルギーのイオンビームを様々な入射 角度で照射した。そして、偏向電極への印加電圧を変化させて検出 カウントのプロファイルを取得し、装置の感度特性、位置検出特性、等を 得た。本発表では、この実験データから得た基礎データと 計算機シミュレーションで得た結果を比較する。