出来事三崎油壷での地磁気観測
明治43年(1910)
内容 田中舘愛橘は、明治37年(1904)から洛北上賀茂地磁気観測所で地磁気脈動や磁気嵐の急始を観測しようとした。しかし、マスカール式磁力計ではいくら早廻しの記録を取っても本質的に無理があるということが分かった。

そこで、超高感度高速の連続早廻し自記磁力計を製作し、明治43年(1910)に三浦半島の三崎油壷にある東京帝国大学理科大学の臨海実験所の近くに設置した。これにより、我が国で初めて、短周期の地磁気変動の観測に成功した。

ここで観測された地磁気脈動については、寺田寅彦により解析され、その論文が大正5年(1916)の田中舘愛橘の教授在職二十五年祝賀会の席で田中舘に捧げられた。

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